反政府デモの発生が伝えられていたアフリカ最後の絶対王政国家・エスワティニですが、このほど国王ムスワティ3世が新首相にクレオパ・ドラミニ(Cleopas Dlamini)を指名した模様です。前首相は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で昨年暮れに急死、以降は暫定首相が置かれていました。民主化を求める反政府運動が始まったのは今年6月に入ってからで、一時は国王が国外に逃亡したという報道も流れ、すわっ王政崩壊かとも思われましたが国王側はこれを否定、そして今回の新首相指名となったので、政情も落ち着いてきたんでしょうか。ちなみにエスワティニは国王以下、権力の要所はドラミニ家で占められており、歴代の首相は全員ドラミニさんです。
さてエスワティニといえば国王ムスワティ3世が2018年4月19日にスワジランドからの国名変更を宣言したことで知られています。これが2017年に発行されたスワジランド最後の切手です。
この2018年8月31日もしくは9月6日に発行された独立50周年記念切手が、初のエスワティニの切手らしいです。国名が変わっても国王ムスワティ3世の肖像が全ての切手に描かれていますが、当面は安泰そうです。
そして、同じ2018年に発行されたこの動物切手以降、今日までエスワティニは切手を発行していないように見えます。
いずれにせよ、エスワティニは切手の発行数が非常に少ないです。なので、日本切手は発行種類が多すぎると勝手に一人でお怒りの収集家には、このエスワティニか、独立以降10年間で50種類程度しか切手を発行していない南スーダンの切手収集をお薦めしています。
閑話休題。スワジランド時代は額面(用途別分類)がⅠ~Ⅴとローマ字ですが、エスワティニ時代はA~Dとアルファベットになっています。国名変更と同時に料金体系も変更したのでしょうか。
そういえば2年ほど前にエスワティニ郵政に手紙を送ったら半年くらいたって返事が来たことがあります。なんかエスワティニって国際返信切手券(IRC)が使えないんだそうです。