無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社が運営する『スタンペディア日本版』の機関誌『フィラテリストマガジン』第37号が12月15日に刊行され、そこに毎年恒例となった日本切手振り返り記事を寄稿させていただきました(pp.52-56)。ぜひご覧いただければと存じます。
その記事では今年（2022年）、カルトール社が日本切手の発行案件を1件も受注しなかったことを指摘させていただきました。2019年以降、同社による切手の発行件数は21→20→3→0件と推移しており、驚くべき減少と言わざるを得ません。新型コロナ禍による日本への納入遅れを懸念したのか、あるいは2020年秋頃より続々発見された同社による前島1円切手の『印刷変種』騒動で日本郵便との関係にケチが付いたのかといった推測を行いました。
ここからは続編というか補足の考察なのですが、実は中国香港では相変わらずカルトール社による切手が発行されています。中国香港では近年、新年の年賀切手に通常版に加えてカルトール社製の箔押し切手やシルク製切手が特別版として発行されていますが、これは相変わらず発行されているほか、それ以外にもカルトール社製の切手が発行されています。
これは昨年（2021年）12月2日に中国香港にて発行されたカルトール社製の切手です。香港映画の名所を訪れるサンタクロースを描いたクリスマス切手です。もうじきクリスマスなので、この切手をご紹介してみました。
香港郵政との関係が続いているところを見ると、カルトール社と日本郵便との関係が細くなっているのではないかと思わざるを得ません。来年、2023年にカルトール社製の切手は登場するのか？ 要注目です。