6月26日に日本で小笠原諸島復帰50周年の記念切手が発売されましたが、同じ日に中央アフリカ共和国名義で硫黄島(小笠原諸島と共に日本返還)の復帰50周年切手が発行されました。そのうちの1シートがこれです。
1968年6月26日に日比谷公会堂で開催された『小笠原返還を祝う国民のつどい』に出席された皇太子明仁親王(今上陛下)、佐藤栄作首相の肖像が登場しているのはわかるのですが、
問題なのがこれ。東條英機元首相の肖像に『Hirohito』のキャプションです。おそらく昭和天皇のことでしょうが、これは明らかな間違いです。しかし、キャプションが違うのか肖像が別人のミスなのかがわかりません。
硫黄島の戦いが起こった1945年の時点で東條英機は首相も陸相も退いていましたが引き続き陸軍内では影響力を持っており、硫黄島での戦闘における最高指揮官となる栗林忠道陸軍中将(当時)の硫黄島着任時、「アッツ島のようにやってくれ」と命令したという話もあります。一方で昭和天皇はもちろん大元帥であるため切手への登場はおかしくはありません。どうにも決め手に欠けます。
なお、別のシートではこのとおり、栗林中将の肖像も登場しています。