これは今年(2020年)3月17日にイランから発行された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の切手です。初期の頃、感染者数が急増している国ということでニュースにも取り上げられたことを記憶している方もいらっしゃると思います。最前線で対応する医療専門家を称えるものだそうです。
この切手、世界初のCOVID-19関連の切手とも報じられましたが、その後、切手代理発行エージェントによる後出しジャンケンがあり、発行日を見れば2月27日付でジブチ名義で発行された、内部告発者の一人である李文亮医師を追悼する切手が世界初となりました。ただしその切手が発売を開始したのは5月15日なので、やはり初のCOVID-19切手はイランの本切手とするのが本当は妥当でしょう。
参考資料:
Tribute to the First Line Warriors – Corona virus COVID-19 Pandemic and Philately
https://www.postoveznamky.sk/tribute-to-first-line-warriors-coronavirus-covid-19-pandemic-and-philately
さてインターネットの発展により、近年発行された世界の切手を入手することは10~20年前に比べて格段に楽になりました。通販を直接受け付けてくれる郵政当局も増えましたし、そうでなくても誰かがオンラインで売ってくれているものです。そのためのプラットフォームもとても増えました。
それでもすんなり入手できない国や地域は存在します。このイランもそのうちの一つと言えます。アメリカの同盟国である日本が、アメリカと対立している国と取引するのは色々と大変なのです。日本自体はイランとの関係が伝統的に良好なので、とても残念なことではあるのですが。