病気で退任した首相

テレビは安倍総理辞任の話題で持ちきりです。さかんに『再び病気で任期途中での辞任を余儀なくされた』と強調されており…ま、そりゃ確かにそのとおりなのですが、しかし今までの総理のように2~3年で終わっていたら、病気による辞任にはならなかったでしょう。そもそも潰瘍性大腸炎という難病をアサコールという新薬で寛解させての総理再登板だったわけで、正直国民はまた1年位で終わるんじゃないかと心配してたわけですよ。それを7年半も持たせたアサコールすごい!という話なら、まだわかるのですけどね。

まあ病気が理由で辞任したということ自体はそのとおりで、過去の総理大臣で言えば石橋湛山、池田勇人、大平正芳、そして小渕恵三も同様に病気によって総理の椅子から降りています。前者の二人は病気が悪化する前に自ら辞めることができましたが(石橋はその後回復し政治活動を再開)、後者の二人は辞める間もなく亡くなってしまいました。今回の安倍総理は前者にあたるという点では幸運だったのかもしれません。今は別の薬が効いているということなので、再び活躍する機会があることでしょう。

さてこれは2015年にイスラエルで発行されたアリエル・シャロン元首相の切手です。そうです、彼もまた病気で首相辞任を余儀なくされました。2001年に首相に就任しましたが2006年に脳出血のため昏睡状態となり本人の意志とは関係なく首相を退任、以降は意識を回復することなく、8年間の闘病生活の末に2014年に85歳でこの世を去りました。