リヒテンシュタインのクリプト切手が発行日前に到着?

2019年以来、クリプト切手と呼ばれる新しい切手がオーストリア、クロアチア、国際連合、英領ジブラルタルより発行されてきましたが、ここにリヒテンシュタインが加わります。9月6日よりStamp 4.0と題して新たなクリプト切手を発行すると同国郵政が発表したのが今年8月上旬。切手にはSQRCコードと呼ばれる特殊なQRコードがついています。発行当日よりAndroid用の専用アプリが登場予定で、これをスマホにインストールし、アプリから切手のQRコードを読み取らせることでゲームが楽しめるようになるというものです。ちなみにiOS用アプリは後日登場する予定らしいです。

アプリを入れないと色々わからないことも多いのでクリプト的な側面の説明はここまで。切手そのものは額面5.2スイススラン(約620円)の小型シートに加え、ホログラムを使用し特別ケースに入れられた無目打切手が3,200部限定で売価60フラン(約7,200円)で発行されます。

でまあ、両方とも8月上旬に予約しておいたのですが、9月1日にリヒテンシュタイン郵政より箱が届けられたので開けてみたら案の定これだったんですよね。あれ、9月6日発行って言ってなかったっけ? 販売予約を受け付けている初日カバーの画像にある消印を見ると、確かに9月6日のはずなんですが…。

これが通常版の切手シートで、

これが無目打特別版です。こんなケースに入ってるから箱で送るしかないんですよね。

郵便の配送履歴を参照したところリヒテンシュタインにて8月19日に差し出されていたようです。つまり9月6日発行のはずの切手を約半月前に世に出していたということになります。しかし、外国にある販売代理店なら事前に切手を送っておくということも考えられますが、たかが個人の収集家に発行日より早く切手を送ったということなのでしょうか、ちょっと信じられません。

自慢の新切手をいち早く楽しんでもらおうというリヒテンシュタイン郵政の親切心か、いち早く話題にしてもらおうという計算があるのか、あるいは単なる勘違い? もし今からリヒテンシュタインに飛んで現地の郵便局に押印を求めたら、発行前ということで断られるか、あるいは9月6日より前の消印が押されたカバーを作ることができてしまいますね(やりませんけど)。今後、この切手の発行日がどう扱われるのか、一応気にかけておこうと思います。