クリミアに対するロシアの思いは強く

ウクライナのクリミア自治共和国、セヴァストポリ特別市をロシアに編入する条約が締結されてから今日18日で4年が経過しました。ロシアへの編入を問う住民投票、その直前に行った独立宣言、住民投票を受けた編入要望、そしてロシアとの併合条約と一応は段階を踏んでの併合でしたが国際的には支持を得られていません。ウクライナからすれば最初の住民投票からして既に違法なものです(住民投票には中央政府の同意が必要)。

もっとも、併合とは言っても、ロシアからすればフルシチョフがウクライナにプレゼントした土地を返してもらっただけと解釈もできるのでしょうが、今のところ国際的な支持を得るほどの説得力はありません。

とはいえこの4年間、ロシアはクリミア半島を実効支配し、ロシア化がどんどん進んでいます。そして今日はロシア大統領選挙でもあります。クリミア併合を推し進めたウラジーミル・プーチン大統領の再選は確実で、もはや焦点はプーチンの得票率、全体の投票率くらいです。本来は3月11日の予定だった選挙をわざわざこの日に繰り下げたのも『強いロシア』を標榜するプーチンの思惑があることは火を見るよりも明らかです。

画像は2014年6月20日にロシアから発行されたクリミアとセヴァストポリの切手です。これがロシアによる統治をアピールする目的で発行されたことも、また明らかです。ロシアがクリミアを手放すことはないことがわかる切手です。切手は時に政治家よりも国の意思を雄弁に語るのです。