感染拡大のイギリス、予定がない台湾

来年(2022年)2月にロンドンで国際切手展の開催が予定されています。先日、9月末にはSTAMPEXがお客を入れたリアルイベントを同じ会場にて開催しており、ロンドン国際展も開催に向け準備が進んでいます。しかし日本からの渡航はなかなか厳しい状況です。何しろイギリス国内における新型コロナウイルス感染症の感染状況が改善していません。ワクチン接種は進んでいますが、ここ1カ月間は1日の新規感染者数が3.5万人から5万人へと徐々に増えています。開催は4カ月後であり、その頃には感染状況が今より改善されている可能性はありますが、専門家ですら予測は不可能でしょう。イギリス政府は重傷者数、死者数は抑えられているので問題はなく、行動規制の緩和を継続するという姿勢であり、劇的な改善は望めないと思われます。日本からの入国制限緩和も重要なのですが、何よりこれでは日本帰国時の待機措置の撤廃は当面見送られるでしょう。イギリスへの渡航計画を進めることはなかなか厳しいのではないでしょうか。

イギリスの感染状況は高止まりしたままですが、5月にアジア展が開催予定の台湾はどうでしょう。恐らく世界で最も新型コロナ対策に成功した部類に入るであろう台湾は感染者数が低く抑えられており、日台両国の感染者数がこのまま低いレベルで推移すれば来年春までに往来が自由化される可能性はワンチャンありそうです。しかし肝心の切手展が動いていません。切手展の公式サイトは今年に入ってからほぼ更新されておらず、また会場である『台北世界貿易センター』の公式サイトのスケジュール表には切手展が記載されていません(切手展は2022年5月6日から10日に予定)。その理由は不明ですが、現時点で切手展開催の準備がどれほど進められているかは全くわからず、こちらも目が離せません。

イギリス、台湾に限らず、その後にも国際展の開催が世界各地で予定されていますが、仮に開催された場合に観覧できるかどうかは日本からの入国制限緩和や日本帰国時の待機措置撤廃が鍵を握ります。前者は相手方の都合なので見守るしかありませんが、後者について日本政府の動きは当然のことながら慎重で、今月末の総選挙が終わらない限り大きな動きは望めず、引き続き石のように待つことを余儀なくされそうです。