一筋縄ではいかないロシアのバラ切手

昨年2月にロシアによるウクライナ侵略戦争が開戦して以来、ロシアの切手をご紹介することがほぼなくなりましたが、別に買っていないわけではありません。日本政府はロシアに対する経済制裁を行っていますが、北朝鮮のように(切手を含む)輸入が禁止されているわけではありません。郵趣サービス社のロシア切手頒布会でも、引き続き新切手が納品されているようです。ただ個人的な事情を言えば、どうしてもウクライナのほうが優先的になってしまいます。これはあくまでも関心度の違いです。というわけで久々にロシアの切手。

これは昨年(2022年)3月5日にロシアで発行された、ニキーツキー植物園のバラを描いた切手です。一見すると戦争とは無縁の平和な切手に見えます。しかし、このニキーツキー植物園というのはクリミア半島のヤルタ近くに所在しているのです。そう、国際的にはウクライナの領土と認められているクリミア半島です。その切手がロシアから発行されています。もちろんそこには領有権主張の意図があるのは言うまでもありません。