ガーンジー郵政50年の歩み

郵便というのは変わらないように見えて着実に進化を遂げています。今日はそんなお話。

これは英王室属領ガーンジーが2019年10月1日に発行した郵政創業50周年の切手です。イギリスの郵便そのものは初の切手発行から数えても既に180年もの歴史がありますが、英王室の持ち物であるガーンジー代官管轄区の郵政当局がイギリス郵政から業務を引き継ぎ独立したのは1969年10月1日のことなのです。以降、ガーンジー独自の切手が発行されるようになりました。なお、同じく英王室属領のジャージーも同じ日に独自の郵政事業体が発足しています。

切手には以降のガーンジー郵政の歩みが描かれています。遠くから見ると『50』の数字が全6枚の切手にまたがって描かれているのがわかりますね。発行元の情報も参照しながらご紹介しますと以下のような感じです。

  • 48p:1980年にガーンジーポストのブランドを一新し、郵便ポストの色をイギリス郵政の赤から青に変更。
  • 65p:1993年にはイギリス郵政と同じように郵便番号を導入。”GY1 1AA”はガーンジー島の郵便番号。
  • 66p:2003年に郵便物仕分けを自動化、2014年に最新の仕分け機を導入。
  • 80p:2017年5月にEVバンを導入。
  • 90p:インターネット注文が爆発的に普及し小包の配達が増加。
  • 98p:2001年に郵政民営化。ガーンジーポスト社がエンボイハウスの新本社に移転。

てなわけで、実はガーンジー郵政の民営化ってイギリス本国の民営化(2013年)より先なのですね。