幻の人類月面着陸50周年切手

アポロ11号の乗組員が史上はじめて月面に降り立って、きょう20日で55年となりました。5年前の2019年には50周年を記念する切手が世界各国から発行されましたが、これもその一つとなるはずでした。

これは2019年にシエラレオネ名義で発行されるはずだった、月面着陸50周年記念の切手です。リトアニアの切手代理発行エージェントによるものですが、最終的には発行が見送られ日の目を見ることはなく、もちろんスコットやミッヘルといった切手カタログにも載っていません。

発行されなかったという以上のことは不明で、発行されなかった理由も、目打がない理由も不明です。そもそもこの切手に使われている材質はあまり他で見ないもので、日本のシール式切手(台紙込み)よりも厚く感じます。パッと見た感じでは材質のつなぎ目が目立ち、印刷された意匠が見えにくいようにも思います。目打がありませんが、元々そういう仕様なのか、目打を入れようとしたがうまくいかなかったのか、わかりません。

しかし代理発行エージェントも転んでもただでは起きず、失敗作もこうやってたまに一般に販売しているのです。なおシエラレオネ名義では結局、別の変わり種切手を発行しています。