私事となりますがきょう21日で齢39となりました。来年で40となりますが郵趣の世界ではまだ若い部類に入ってしまうのでしょうか。JPS関東/関西郵趣サロンは60歳以上が参加資格となっておりますね。米CIAのザ・ワールド・ファクトブックによれば、今の日本人の年齢の中央値は47.3歳なんだそうです。
私の世代の小学生の頃というと、切手収集を行っている子はまだ学校のクラスに存在し、私もその一人でした。1991年に日本で開かれた国際切手展には小学校のクラスメイトと一緒に訪れています。しかし何と言っても当時はビックリマンシール集めが流行っていました。これが私より一回り下の世代になると、小学生の頃にポケットモンスターが登場し、爆発的な人気を誇ります。それまで収集といえば物理的なモノが対象であったわけですが、このあたりからデジタルなモノがそこに割って入ります。デジタルなモノを集めるという行為が普通の感覚となり、抵抗がない世代が育成されていったわけです。恐らく、デジタルなモノを集めるという経験を子供の頃に積んでいない最後の世代が私らなのではないかと思います。
という話を先日、とある忘年会で私と同年代(少し年下)の方としたところ、「ポケモンの後にマジック:ザ・ギャザリング、遊☆戯☆王のブームが起こって、紙モノ集めが一時期復活しましたね」と指摘されました。実はその時代にかつての収集の雄であったビックリマンがリバイバルを遂げており、1980年代後半にブームだった頃の人気シールの復刻版が登場し、そして完全なる新シリーズのビックリマン2000が登場します。
当時、復活したビックリマンはかつてと同様に小学生向けの雑誌『コロコロコミック』でマンガやら記事を展開し、アニメ化もされたものの、熱心に購入していた主な層はかつてビックリマンを集め20~30代となっていた『大きなお友達』だったのではないかと思っています。小学生を紙モノ収集に再び引き込めたかという点についてはかなり懐疑的です。かくいう私も実はビックリマンに関するウェブサイトを運営するなどかなりはまり込んでしまい、今でもシールやら何やらを大切に持っています。切手と同じ紙モノですから、保存に関しては小学生の頃から切手を集めていた経験が少しは生きたかもしれません。
今、街に出ればスマートフォンでゲームをプレイし、ガチャによりレアカードを狙う人たちが多く見受けられます。デジタルなモノを集めるという行為は完全に市民権を得、普通の感覚となりました。様々な方々が若い郵趣家を増やそうとご努力されており、私もそれに賛同する一人ですが、競争相手は相当に強力です。1960年代の切手ブームを体験された世代の方々の中には「かつての熱気よもう一度!」と思われている向きもありますが、しかしもはやそれが実現する時代、環境ではありません。過剰なブームの発生により投機的な動きが出るのも困りものです。次の世代に緩やかに引き継がれるよう、私も微力ながら努力したい所存ですが、しかし郵趣全体から見れば私は次の次の世代あたりになるんでしょうかね。ははは。