紀元2600年と2685年に日本で万博開催

11日は紀元節、またの名を建国記念の日と呼びます。神日本磐余彦尊(神武天皇)が初代天皇に即位されてから、神話の時代から数えて2685年が経過しました。

今から85年前の1940年、日本では紀元2600年を記念した万国博覧会が東京で開催される予定でした。その名も『紀元2600年記念日本万国博覧会』。紀元2600年を記念した切手は存在しますが、この万国博覧会については日中戦争の激化を理由に開幕の1年半以上も前に延期(事実上の中止)が決定したため、記念切手は発行されていません。しかし、万博の回数券だけは前売り販売されました。

これがその実物で、大人12枚綴りの回数券となっています。延期決定後は払い戻しもされましたが、2割ほどは市中に残ったようです。本来ならばこれで紙切れになるはずの回数券でしたが、販売時の事情も考慮され、1970年の大阪万博、2005年の愛・地球博でも使えたそうです。もっとも、ここまで古いと貴重なものと考えたのか、記録を取るだけで、券そのものは返却されています。

いよいよ今年、2025年4月から大阪・関西万博が開催されますが、なんとここでも回数券が利用可能だそうです。まあ、個人的には通期パスを購入したのでおそらく回数券を使うことはありませんが。

さて、これはモーリシャスが1970年4月7日に発行した、同年開催の大阪万博を記念した切手です。見ての通り、1969年3月12日に発行した海洋生物切手のうち2種を選抜して”EXPO ’70’ OSAKA”と加刷しただけのものです。大阪万博は各国が気合を入れて記念切手を作っており、単に以前の切手に加刷しただけという切手はほとんどないのではないでしょうか。