11日は建国記念の日。紀元前660年2月11日に神日本磐余彦尊(神武天皇)が初代天皇に即位したこの日を紀元節と呼んで明治時代より祝われてきましたが、終戦時にGHQより廃止させられ、戦後に建国記念の日として復活しました。よく『建国記念日』と呼ばれることもありますが、正確ではありません。これは制定当時の自民党政権が名を捨て実を取った結果です。『建国記念の日』とすることで、法案制定に反対する日本社会党に、建国そのものを祝う日と解釈する余地を作ったわけですね。
今でも紀元節を復活するべしと主張されている方々もおられます。しかし、これを『きげんせつ』と読める人がどのくらいいらっしゃることか。今から半世紀くらい前の朝日新聞連載マンガ・サザエさんに、カツオくんが紀元節を『きげんぶし』と読んでしまい、波平さんに怒られるというネタがありましたが、半世紀前で既にこれなのですから、今は余計に正答率が低い気がしています。
画像はギニア名義で1992年11月10日付で発行された、昭和天皇を描く小型シートです。切手本体には軍服姿の昭和天皇が描かれていますが、軍事色一辺倒というわけではなく、シート余白には幼少時、乗馬、研究をされているなどの昭和天皇も描かれており、なかなか味のある小型シートではないかと思っています。