2020年ロンドン国際切手展を襲う政治イベント

来年2020年5月にイギリスのロンドンで開催される予定の国際切手展に参観を予定されている方もいらっしゃるのではないかと思います。

イギリスは2016年の国民投票で欧州連合(EU)から離脱することを決定し、今年3月29日に離脱する予定となっていたので、離脱から1年以上経った頃の開催なら、離脱に伴う混乱も落ち着いているかな?という感じだったのが、アイルランドとの国境管理を巡ってイギリス議会は大揉めに揉め、離脱期限は延期に延期を繰り返し、とうとう10月末の離脱期限もさらに3カ月延長されそうな雰囲気です。離脱を3カ月延期するよう首相に要請する法案が英下院を通過したからです。今後は上院での審議となりますが、まもなく議会は休会となるため、与野党のせめぎあいが活発化しています。

もしこの法案が成立した場合、離脱期限は2020年1月末となり、5月上旬の切手展まで約3カ月しか間がありません。しかし、保守党も労働党も確たるEU離脱の妙案を持っているわけではないので、さらなる延期がないとは誰も言えません。そもそもEU側が延期を認めるかもわかりません。

かてて加えて、ロンドン国際切手展は5月2日から9日まで開催されるのですが、そのさなかの5月7日にも大きな政治イベントがあります。ロンドン市長選挙が行われるのです。おそらく、現市長でムスリムのサディク・カーンが再選を目指すとなれば政治的だけでなく、宗教的な対立も含めて盛り上がることは間違いありません。

ということでロンドン国際切手展が開催されるイズリントンのビジネス・デザイン・センターの外側では色々と騒々しい光景が繰り広げられそうですが、しかしこの程度のことで参観の予定を取りやめようという日本人はそんなにいないでしょう。何しろ日本のゴールデンウィークのさなかの開催ですから、参観予定の方は既に航空券やホテルのチケットの手配などはほぼほぼ済まされているはず。この時期のロンドン行きの飛行機代、まぁ~高い!(乗り継げば多少は安くなるのでしょうが)普段では見られない光景が見られそう、というだけでも訪英する価値はあるのかもしれません(道中お気をつけて)。