原子核らしきものを見つめるアインシュタイン

最近はアインシュタインといえば吉本興業のお笑いコンビを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、もともとこの固有名詞が日本で有名になったのはもちろん物理学者アルベルト・アインシュタインがきっかけ。切手の世界でも定番の人物で、切手代理発行エージェントによるものを除いても、世界中からアインシュタインが登場する切手が多く出ています。

アインシュタインは相対性理論や光電効果の研究などで知られているためか、エージェントによるアインシュタイン切手に使われることが多いイメージが、宇宙やら原子モデルです。例えばこの2015年中央アフリカ共和国名義発行の、死去60年の切手にも宇宙やら原子モデルが登場しています。

マクロな世界からミクロな世界までカバーしているのはさすが天才物理学者といったところですが、しかしミクロな世界の話といえば、アインシュタインは量子力学に生涯、反対を貫いたことで有名です。ミクロな世界における確率解釈を認めなかったからです。そういう意味で、切手のような晩年に近い頃は物理学の主流からは離れ気味でした。

そう考えると、原子モデルを見つめているアインシュタインはなかなか意味深な表情に見えます。