整理シリーズ、第3回目。これはもはや懐かしい、1991年の日本国際切手展(PHILANIPPON’91)のパスポートです。もう30年近くも前なんですね。
当時、中学校1年生だった私は、中学校に届けられた切手展のタダ券を強引に獲得して、同じく切手収集を趣味としていた同級生と一緒にはるばる横浜から晴海まで行ったのです。しかも事前の下調べを何もしていない状況で。今みたいにネットが一般には普及していない時代です。だからこんなパスポートがあるなんて当日初めて知るわけですよ。しかも9日間の開催期間のうち参加するのはこの1日だけ。当然のことながら全部の参加国の切手を貼って押印を求めるということはできず、当時好きだった国連だけ貼りました。それはいいんですが、なんと消印が切手に全くかかっていないという…。
その他のページは日本も含めて全て白紙ですが、それでも見ていると楽しいですね。当時まだ南アフリカに存在していたホームランドのシスカイやボプタツワナのページがあったり(アピールのために南アフリカがお金を出して出展したのでしょう)、キプロスが当時の名称のサイプラスになってたり…。
…そして最後のページはジール・エルワネ・ジゼル(Zil Elwannyen Sesel)。セイシェルのアウター諸島では地域名称を何度か変えつつ1980年から1992年まで約12年間のみ独自の切手が発行されており、この当時はジール・エルワネ・ジゼル名義で発行されていたという、超マニアックな地名です。切手のみならず、こういう郵趣アイテムにも時代の記憶が刻まれるのです。