5月に開催される予定のロンドン国際切手展の公式サイトに、とうとう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連するページができました。
London 2020 International Stamp Exhibition – Coronavirus / Covid-19 Bulletin
http://www.london2020.co/coronavirus/
最近はイタリアで感染者数が爆発的に増えていることが報じられていますがイギリスでは基本的に冷静な政策が取られているようです。アメリカのトランプ大統領が「新型コロナの対応はちゃんとうまくやってるから万事OKだぜHAHAHAHA」と大統領選挙のことしか頭にないのが丸わかりなのに対し、イギリスのトランプとも呼ばれたジョンソン首相は「ちゃんと手を洗って予防しようね」と極めて常識的かつ科学的な対応を冷静に呼びかけていると指摘されているところです。
新型肺炎「ハッピーバースデー2回歌う間に手を洗おう」と呼びかけた英首相の科学力とコミュ力
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200304-00165964/
それなら例の英国籍のダイヤモンド・プリンセス号の対応を日本に押し付けるなよという不満は大いに感じるのですが、逆にイギリスはこういうところがうまいなと感心してしまいます。したたかと言いますか、まあこういうマネは日本にはできませんね(やるべきかどうかはともかく)。イギリスも感染者数は増えているし、死者も出てはいるのです。しかし、そこまでパニックには陥っていないように見えます。
それで、前述の国際切手展のCOVID-19の対応ページに話を戻すと、現時点で切手展は予定通り実行するということが書かれています。日本だと4月下旬のスタンプショウも大丈夫なのかいなと心配する向きもあるところですが、ロンドン国際切手展の場合は開催場所であるビジネス・デザイン・センターの最高医療責任者(CMO)が「イベント中止なんかしてもウイルス拡散を防げるという明確な根拠はないよ」とコメントしており、その方針である限りは切手展も実施する方向のようです。この認識は日本政府が現在実施中のイベント自粛要請は大きく異なるものです。日本人からすると、本当に大丈夫?と思ってしまうのですが。
Business Design Centre : Advice in Relation to Novel Coronavirus (COVID-19)
https://www.businessdesigncentre.co.uk/advice
とはいえ、切手展はまだ2カ月先です。2カ月しかないとも言えるし、2カ月もあると言えます。あくまで開催という方針は今の段階の話です。イギリス政府は国内での大規模イベントの開催可否や、日本からの入国許可については今後、冷酷に判断を行うでしょう。書籍を除く出品物は各国コミッショナーが開催直前に直接会場に持ち込むことになっていますが、くれぐれも日本からの出品物が不可抗力により宙ぶらりんになるという事態だけは避けられることを願っております。