COVID-19が郵趣にもたらす影響

2日より、日本郵便は国際郵便を差し出せる相手国・地域を大幅に制限しました。相手の郵政当局が国際郵便物の受入を停止する措置をとっていたり、日本との間の航空便が少なく大幅な遅延が見込まれるという理由によるようです。

国際郵便 – 各国・地域における郵便物の取扱状況等について
https://www.post.japanpost.jp/int/information/2020/0401_01.html

個人的な実感として、すでに海外から日本向けの国際郵便にも大きな遅延が生じています。そのおかげで、このウェブログのネタとなる最新の切手もなかなか入ってきません。

今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、郵便制度そのものが大きな転換点を迎える気がします。「配達人に感染リスクを強いてまで、人による配達を行う理由は何?」という問いかけに対し、新しい回答が見つかるかもしれません。郵便制度そのものが無くなるとまではもちろん思っていませんが、グローバル化が進み、もはやパンデミックが10年に1度の割合で発生している21世紀、モノの流通はどうあるべきか、という根本的なところが問われていると思うのです。

そして戦争、事件、事故が起こるたびにそれにまつわる新たな郵趣制度や郵趣品が生まれ、収集の対象となってきました。もちろん、いい悪いの問題ではありません。それも時代を記憶するという郵趣の一つの側面だからです。すでに、COVID-19にまつわる切手がイラン、中国、ベトナムで発行されるそうです。いずれ切手代理発行エージェントもこれを題材とした切手を出すでしょう。COVID-19は郵趣の世界にも大きな爪痕を残しつつあります。