10月1日から3日まで、史上初のオンライン国際郵趣イベントと銘打った『STAMPEX International Virtual Exhibition 2020』が開催されました。ウェビナーなどの実施はこの3日間のみでしたが、きょう28日いっぱいまではアーカイブなどの閲覧が可能なようです。時差がありますが、まもなく本当に全て終了となります。
リアルな切手展は相変わらず延期が続いています。本来ならば昨日27日まで開催されているはずだった台湾でのアジア切手展は2021年6月に延期され、さらに2022年5月6-10日に再延期されました。これでは来年(2021年)に中国で予定されているアジア切手展も開催は厳しいのでは…それとも中国のことなので、強引に開催するのでしょうか?
FIAP Calendar
http://www.asiaphilately.com/Calendar.html
2019年までの世界の延長線上に2020年、そしてその先の未来はないということが明らかになった今、国家間の人の移動についてはまだ限定的に解除され始めたばかりで、まだまだ不透明です。郵趣の世界もその影響から逃れることはできません。国際的な切手展は今なお開催の見通しが立たないというのが正直なところでしょう。現時点で予定されている国際切手展の中で最速は2021年8月下旬の日本国際切手展2021です。イベントは開催できても海外からの観覧者が日本に来られないという事態は十分に考えられます。
もはや切手展は(国際、国内問わず)リアルとバーチャルを併用する形に持っていくしかないのではないか?と思っています。来られる人は現地で実物を見られます、しかし来られない人でも作品を見ることだけはできる。そんな形になっていくのではないでしょうか。いつまでも延期し続けるわけにもいきませんしね。
今年の春先ごろはまだまだ新型コロナ対策がはっきりと見えていなかった。だからその時点でのイベントはとりあえず中止というするのは、もう仕方のない判断でした。しかし、あれから半年以上が経過し、次第に対策方法もわかってきました。オンラインに移行する価値も広く認められることとなりました。今、リアルなイベントそのものを中止にするのは、できればやりたくない。もちろん、色々な理由で開催延期やオンライン移行が難しいイベントは多いでしょう。しかし、残念ですが、2年もイベントを開催しなければ再開の目処が完全に立たなくなるでしょう。
先日、東京で三社祭が約5カ月間の延期の末に執り行われました。本来は人が担ぐ神輿をトラックに乗せて運ぶなど感染症対策を施した上での開催でした。そこまでして開催する?とも思いましたが、しかし開催しなければダメなのでしょう。それは毎年恒例の神事だから、という理由以上のものがあると思います。浅草神社の氏子さんたちが「何とか開催できて来年につながった」と新聞にコメントしたそうですが、この言葉が全てだと思います。どんな形でも次に繋げたいのです。郵趣の世界でも4月のスタンプショウが7月に延期の末に開催されています。スタンプショウは国内の大イベント。何が何でも開催するんだということです。
何が言いたいかというと、今回のSTAMPEXは今後の国際的なバーチャル切手展のプロトタイプとなる可能性があるということです。これはね、大変ですよ。今後は立候補する際にこうしたオンライン開催についてもカバーをしなくてはならなくなるかもしれない。そうなれば名乗りを上げる国が減るかもしれませんね。勝手なイメージですが台湾はいいオンライン切手展を開催すると思います。日本は…どうかな。