リトアニア郵政が販売している再独立直後の切手

前回取り上げたリトアニアの東京2020切手はリトアニア郵政からWOPA経由で購入したものですが、これだけだと送料がアホらしいので実は他にも色々と買っていました。そのうちの一つがこれで、同国が1990年10月7日に発行した切手です。

リトアニア郵政から購入したものではありますが、同国の郵便局に残っていたものではありません。これはあくまでも再独立直後のゴタゴタ時に国内郵便向けの需要を満たすために作られた暫定的な切手であったはずで、当時の通貨単位タロナスはリタスを経て2015年にユーロに取って代わっています。

いずれにせよ当時の切手はもう郵便には使えず、郵便に使えない切手を郵便局が窓口で売るはずもないのです。これはリトアニア郵政が通販で昔の切手をコレクターズアイテムと位置づけて販売していると理解するべきで、その証拠に今回のこれは額面販売ではありません。既に廃止されてしまった通貨単位なので厳密な換算は難しいのですが、4種合計額の85タロナスは1993年に0.85リタスとなり、ユーロ参加直前の2015年時点での固定レートで換算すれば約0.246ユーロに相当します。一方で私が先日買った際の価格は約0.93ユーロだったので、額面の約4倍になっていますね。

海外においては郵政が過去の切手を販売するというケースがあり、例えば以前にも紹介したように、オーストリアなどでも行われています。日本で言えば日本郵政が通販で震災切手を販売しているようなものでしょうか。