これは昨年(2021年)9月20日にスペインで発行された転写シール切手です。国名と額面以外は左右逆になっているのがおわかりいただけるかと思います。
この切手を使うには印面に水をつけて郵便物に押し当て、こすりながら剥がすとこの切手の絵柄が郵便物に転写されるので、それで投函が可能となります。単なるシール切手なら台紙からペロッと剥がして貼り付ければいいだけですが、転写シール切手は通常の裏のり式切手より面倒くさいですね。試してはいませんが、実際にこれを転写すると郵便物にはこういうふうに貼り付けられるはずです(先程の画像を左右逆にしただけ)。
しかし、額面はともかく、国名までもが左右逆になってしまうのは、切手への国名明記を定める万国郵便連合(UPU)的には問題ないのでしょうか? 万国郵便条約の第六条を参照すると「この条約の施行規則に定める条件に従い、当該加盟国若しくは地域を公式に代表する略号若しくは頭文字」を含まなければならないと定められているようですが、裏返しでもいいという解釈なんでしょうかね。
それとこの切手、通販時に使い方の説明が何もありませんでした。上記の使い方は通販サイトに書いてあった説明文を参照したものです。スペイン国内だと説明書をくれるのでしょうか。転写に失敗し絵柄が欠けてしまうトラブルもあるでしょう。変わり種切手は使うのになかなかハードルが高いですね。