先月29日、郵便局のネットショップに注文していた『AKB48 オリジナルフレーム切手セット』が届きました。現在のAKB48なんぞよくわからんという向きの読者が大半でしょうが、まあ御覧いただきましょう。
フレーム切手に、
ポストカードと缶バッジがセットになっているわけです。
ちなみにフレーム切手などに使われているこの写真、8人のメンバーが写っているのはわかるでしょうが、このウェブログの訪問者で全員の名前がわかるという人はそうはいないと思います。半分わかったらそこそこ最近のAKB48を知っている、という部類に入るでしょうね。この人選は『AKB48のどっぼーん!ひとりじめ!』というゲームアプリにおける、ファンによる得点ランキングの上位8名です。
後列左から中、前列にかけて、
- 坂口渚沙
- 倉野尾成美
- 橋本陽菜
- 小栗有以
- 石綿星南
- 岡田奈々
- 大竹ひとみ
- 村山彩希
なのですが、今度は読み方がわからないという声が聞こえてきそうです。岡田奈々という名前自体を聞いたことがある60代以上の方はいるでしょうが、もちろん1970年代にアイドル活動をしていた岡田奈々ではありません。世代が違いすぎます。
正直申し上げて全盛期はとうの昔に過ぎ去っており、なんとか世間の関心を取り戻そうとしているのが現在のAKB48です。このフレーム切手企画もその一環でしょう。10年くらい前にはAKB48のフレーム切手がそこそこ出ていましたが、今回は本当に久々で、もしかしたら日本郵便の方からアプローチがあったのかもしれません。いずれにせよ再興を期すAKB48としても展開中のゲームアプリとタッグを組んで今回のフレーム切手企画を作ったわけです。
とはいえ、昔のAKB48ならまだメンバーの名前を一人や二人は知っているけれど、今のメンバーはよくわからないし、再興はなかなか難しいんじゃないか…というのが読者を含めた世間の正直な評価でしょう。実際、相当に苦労しており、模索を続けているというのが実情です。
しかし決して他人事ではないのです。先述したような、AKB48が置かれた状況を切手収集に置き換えてみると、これはなかなか深刻な現実が見えてきます。
- かつて一世を風靡して(60年くらい前は大ブームだったんだってね)
- 昔の切手はなんとかわかるが(知ってるよ、見返り美人に月に雁!)
- 最近の切手はよくわからず(収集家ですら興味がなくて把握してない)
- 再興は難しいと思われている(もうオワコンだろうよ)
なぜここまでAKB48の話題を長々と書いてきたのか理由がおわかりいただけるかと思います。実際、両者の置かれている状況は実によく似ていると思っています。昔に大流行して勢いがなくなったもののブームを再び起こさせるのは相当に大変だと世間は思っていますよ、ということです。
なので今現在、目指すべきゴールは大ブームの復活ではないのです。AKB48もずっと続いていた連続ミリオン記録を捨ててまでシングルCDを出すようになりました。年末の紅白歌合戦にも2年連続で出場できておらず、今後も厳しいでしょう。しかし、かつての輝きは遠くなっても、今は耐え忍んで泥臭い仕事も受けて存在だけはし続けられるようにしていこう、という方針に舵を切ったのです。大ブームの復活は、その先の先の先あたりに据えられるべき目標でしょう。
未だにグリコ切手ブームの影を追いかけている一部の郵趣界の方々に聞かせたい話ではあります。そんな昔の話を今の人達に言われたって困るんですよね。そこは今の郵趣界の目標たりえません。それをわかっていて、ひとまずは郵趣という存在が続くようにと地道な取り組みを始めている方々は着実に増えていると思いますが、しかし一方で昔の大ブームばかりを追いかけている方々には困ったものです。もっと地に足の付いた活動をしようぜ、ということなのですが、古くからある郵趣組織には無理かもしれませんね。