今年(2022年)4月12日にウクライナ郵政が発行した『くたばれ!ロシア軍艦』切手。その詳細については過去に記事にしているのでそちらをご参照いただくとして、この切手を貼った郵便物(国際書留便)が届きましたのでご紹介します。2種類の切手だけでは郵便料金が不足していたようで、3枚の切手が左側に足されています。封筒も『くたばれ!ロシア軍艦』のものですね。
こちらは裏面。説明文がウクライナ語と英語で書かれています。
そしてこちらが追跡記録です。それによれば差し出し日は発行当日の4月12日で、そこからウクライナの国際交換局を出るまでになんと約3週間かかっています。これが戦時中であるということなのでしょうか。実際、この時は切手を求めるウクライナ国民が多数郵便局に詰めかけ、ただでさえ業務量過多の郵便局業務はさらにてんてこ舞いだったはずです。2回も税関検査を行っているのも混乱の影響ではないかと見ています。
5月4日にウクライナを出国、さらに約3週間かけて日本の川崎東郵便局に到達し、5月26日のお昼すぎに横浜市にある私の自宅に届けられました。戦時下を駆け抜けた大変貴重なものであると認識しています。もちろん、切手そのものも現地から購入しているのですが、果たして届くのはいつの日か…まあ、無事に届けば何の問題もありません。
ちなみに5月23日にはこの切手の続編である『くたばれ!ロシア軍艦―完了』がウクライナ郵政より発行されています。巡洋艦モスクワが沈没したことを受け、海の向こうにあった軍艦がなくなっている意匠です。そして5月24日には、今度は親ロシア派が自称するドネツク人民共和国の郵政事業体『ドンバス郵便』が、『ナチズムの落日』という切手を発行したそうです。まったく、郵便切手は国家の見解を代弁するメディアであることに変わりはないようです。
✉️5月24日、『#ドンバス郵便』は「#ナチズムの落日 」という切手を発行した。
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🔗https://t.co/MJyWNygi4r pic.twitter.com/K66JOi77A8— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) May 25, 2022