6月12日の米朝首脳会談をめぐる動きがますます混迷しています。トランプ大統領が中止を宣言したかと思えば、やっぱり予定通りやると言ってみたり。本当に開催されるのか、当日まで目が離せません。
そんな北朝鮮ですが、最高指導者が外国の首脳と会談を行った時は両者の肖像が入った切手が発行されます。2002年、2005年の小泉訪朝の際にももちろん出ました(再掲)。
最近では4月の金正恩委員長と、中国の習近平国家主席との会談の際にも出たようです(画像は北朝鮮による情報サイト『ネナラ』より)。
かつては南の大韓民国も同様に両首脳の肖像を入れた切手をいちいち出していました。軍事クーデターで権力を握った朴正煕大統領の肖像が入った切手をお持ちの方もいると思いますが、そのうち肖像は両国の国旗となり、そして首脳会談の切手そのものが発行されなくなっていきました。理由はいろいろとあるのでしょうが、韓国の民主化が進み、そして国際的な地位が向上するに伴い、大統領が自らの権力を正当化するためにわざわざ外国の首脳と会談したことを強調する必要がなくなったということなのでしょう。
日本の場合も両首脳の肖像入り切手は出ません。サミットなど首脳会談切手は出ますが、開催地の風景が主です。ただし第三国による肖像入り切手が出たことはあります(再掲)。
翻って北朝鮮はどうか?肖像入り首脳会談切手の発行が、自らの権力の正当性に不安があることの現れだとすれば、北朝鮮の体制は外から見えるほど盤石ではないということなのでしょう。さあ6月12日は米朝首脳会談。世界が少しでも平和になることを願ってやみません。
金正恩・習近平会談切手の画像の出典:金正恩党委員長の中国非公式訪問記念切手を発行
http://www.naenara.com.kp/ja/news/?5+1533