日本郵政初のNFT&オランダ初のクリプト切手

9月30日、日本郵政がとうとうNFTビジネスに参入するとのニュースリリースが発表されました。10月より『Rakuten NFT』にてNFTアートを販売することとなったのです。まずは普通切手の意匠を使ったNFTアートが10月3日より発売開始されます。画像は日本郵政ニュースリリースより。

日本郵政グループ NFT企画始動!切手原画のNFTアートを「Rakuten NFT」で販売
(日本郵政ニュースリリース、2022/9/30)
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2022/00_honsha/0930_02.html

切手とNFTアイテムと言えば本ウェブログでも何度も取り上げてきた通り、2019年よりNFTアイテムが付随する切手、いわゆるクリプト切手が世界各国から発行されています。これまでにオーストリアを皮切りに、クロアチア、国際連合、スイス、アラブ首長国連邦、オランダなどで発行されてきました。これに対して今回の日本のNFTアートは切手に付随しているわけではなく、NFTアートそのものを販売するわけです。切手の意匠を題材にしたNFTアートの直接販売は例えば、既に2021年にアメリカ合衆国でも行われています。

まあ切手そのものの販売ではないのでこれを買う郵趣家がいるかは不明です。そもそも販売数が少なく、NFTアートは将来の値上がりを期待した先行投資のような様相を呈しており、購入希望者が殺到すれば買いたくても買えないという事態になるでしょう。世界では今のところ、切手にNFTアートを付随させるほうが多いように思います。まあ、今回日本で販売されるのは100パックとかそういう程度なので、クリプト切手を発行するには数が少なすぎます。最低でも1万枚はほしいところです。

さて、今年(2022年)9月22日にオランダ郵政がオーストリアと共同でクリプト切手を発行しました。オランダでは初の試みです。基本的にオーストリア郵政の仕様を踏襲しており、こういうケースに入れられています。

中に入っている切手はこんな感じで、表裏ともこれまでオーストリアが発行したクリプト切手と似ています。実は同時に発行されたオーストリア郵政のクリプト切手は未入手(というより日本に未到着)なのですが、おそらく同じようなフォーマットでしょう。

面白かったのが国際郵便料金受取人払(IBRS)のラベルが同封されていたことです。これを貼って送ると無料で返品できます。こういうIBRSのためのラベル同封はオーストリア郵政ではやっていないように思います。