1.400円が140円になった切手

以前買った切手を整理していたところ、サントメ・プリンシペ名義で2009年7月1日付で発行されたチャールズ・ダーウィンの小型シートを見つけました。

まあ切手代理発行エージェントによる普通のよくある小型シートなのですが、

価格が1,400円となっていたのが140円に訂正されていました。私自身は140円で買っています。1,400円だったら買っていません。

これだけ見ると元の1,400円という値段が間違いで、ゼロを1個多く印字してしまったのかと思われる向きもあるかもしれません。しかしおそらく当初は本当に1,400円で、それを140円に値下げしたものと思われます。

というのも、この切手の額面は104,000ドブラなのですが、サントメ・プリンシペの通貨ドブラはユーロにペッグされており、2010年以降は1ユーロが24,500ドブラに固定されています。ドブラが2018年に1,000分の1にデノミされたことも考慮すると、現在の日本円換算値がおおよそ計算でき、だいたい600円程度です。このユーロ・ドブラの固定レートは発行の翌年からのものですが、だいたい同じと考えれば発行当時もこの小型シートは600円程度で売られていたと推測でき、それを仕入れた切手商が1,400円で販売しても何ら不思議はありません。むしろ、140円で販売することはどう考えてもありません。

なぜ売価1,400円だったものが仕入れ値よりも少ない140円で販売されていたのか、それはもう切手代理発行エージェントによる切手だからとしか言いようがありません。ダーウィンがどうこうという話ではないのです。結局のところ、切手代理発行エージェントが発行した大量の切手をすべて集めよういう方は極めて少ないのです。それこそチャールズ・ダーウィンの小型シートなど何十種類も発行していますし。