昨年（2022年）2月24日のロシアによるウクライナ軍事侵攻が開始されて以降、ウクライナが発行する切手はたびたび世間で話題になってきました。海外の一国の切手がこれほど継続してマスメディアで注目されるという事態は前例がないのではないでしょうか。
そして開戦からちょうど1年が経過した今年（2023年）2月24日にウクライナが発行した切手もまた、世間の注目を集めました。これがその切手で、2022年11月にウクライナの首都キーウ近郊ボロジャンカにて、ロシア軍の空爆によって破壊された廃墟に描かれたバンクシーの絵を切手にしたものです。小さな子供がロシアのウラジーミル・プーチン大統領を投げ飛ばしている絵に見えます。プーチン大統領が柔道家でもあることを強烈に皮肉っていることは解説の必要がないでしょう。
当初はバンクシーの作品なのかは不明でしたが、バンクシーの公式サイトやインスタグラムのアカウントにこの絵やこの切手が登場したため、間違いなくバンクシーによる作品であるとされています。切手やシート枠外にはバンクシーの著作権表示もなされています。
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6枚シートの左上にはウクライナ語で”ПТН ПНХ!”と書かれていますが、これはつまり”FCK PTN”です。日本語のメディアでは『うせろプーチン』と書かれていたりしますが、これもまた解説の必要はないでしょう。額面Fは現在23フリヴニャ（約83円）、寄附金は7フリヴニャ（約25円）です。
Поштова марка «ПТН ПНХ!» до річниці повномасштабної війни росії проти України введена в обіг
（ウクライナ郵政、2023/2/24）
https://www.ukrposhta.ua/ua/news/57862-poshtova-marka-ptn-pnh-do-richnici-povnomasshtabnoi-vijni-rosii-proti-ukraini-vvedena-v-obig