世界遺産『ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群』

これはスペイン郵政が2019年10月30日に発行した世界遺産『ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群』の切手です。

この小型シートには2枚の切手が収められているのですが、表からだとわかりにくいかもしれません。なのでめくって裏にしてみると一目瞭然。UとBの形をしていますが、それぞれウベダ(Úbeda)とバエサ(Baeza)の頭文字なのでしょう。この目打を作るのはそれなりの技術を要しますが、正直な話、発想としては安易なものに思えてしまいます。いろいろな変形切手が世界中から出ているので感覚が麻痺しているのは間違いありません。

どちらも実際に単片に切り取って使うのは非常に大変そうな形です。Bなんて2つの穴をわざわざ切り取らないでしょうし、Uの真ん中タテの目打で切らない人は少なくなさそうです。むしろバカ正直に切り取ったらどこかで切手を破ってしまいそうですね。スペイン郵政としては未使用のまま死蔵するか、実際に使用する際にはシートまるごと使うことを想定しているのでしょう。海外に売る分には使用は知ったことではないですしね。

ちなみにこの世界遺産はなかなか登録を認めてもらえず、1989年の初審査から紆余曲折を経て14年後の2003年にやっと登録を勝ち取りました。