28日から第34回東京国際コイン・コンヴェンション(TICC)が東京・日本橋のロイヤルパークホテルにて開催されているので29日に行ってきました。
以前は切手だけでなく、コインも買っていたのですがここ数年は切手に注力するようになり昔買ったものは手元にあまり残っていませんが、それでも今でもたまにコインを購入することはあり、このウェブログで取り上げたこともあります。TICCは毎年この時期に開催されていますが2020年の新型コロナ禍以降は中止されたりで足が遠のき、今回がおそらく4年ぶりの参加です。特にお目当ての商品があるわけではないのですが、そろそろ行かないと開催案内を送ってくれなくなりそうだということもあり、今年は訪問したわけです。入る際には必ず住所氏名を受付に提出し、このようなバッジを付けて入ります(背景は受付でもらえる特製クリアファイル)。
ざっくり言ってしまえば切手展のような収集家によるコレクション作品はなく、ディーラーズブースと特別展示が合わさったイベントです。東京・日本橋にある水天宮前駅から直結しているロイヤルパークホテル3階での開催なので雰囲気は豪華、文字どおり金銀銅が大量に扱われている場なので制服私服含めた警備を常時実施。単品で高価な商品を多く並べる必要があるためか全店舗でショーケースを使うのが大前提となっており、やはり先日のSTAMP-SHOWや全国切手展(JAPEX)のディーラーズブースとは雰囲気がまた違います。
とはいえ、コイン商を兼ねている切手商も少なくないので切手展で名前を見かけるディーラーもいます。そもそもTICCを主催する日本貨幣商協同組合の理事長は『セキグチ』の関口寧氏です。なのでTICCのパンフレット冒頭に日英両語で挨拶を寄せている方は私にしてみればつい先日、STAMP-SHOWのディーラーズブースで見かけた方であり、何なら過去に何度も切手を購入したことのある方です。
ディーラーの半分近くは海外からの参加であるという点も国内の主要切手展とは違います。当然のことながら海外の造幣局も”Guest of honor”(主賓)の扱いで5カ国参加しており、STAMP-SHOWやJAPEXのように一つのブースにまとめて参加ではなく、きちんと独立して設営を行っているのでそれぞれが自国の貨幣商品の販売や情報提供を行っています。ま、値段は正直…これなら民間のコイン商で買った方が安いなと思ったりもしましたが。
TICCが単にコイン売買の場に留まらないのは、特別展示物の存在も然り、収集家同士による情報交換の場となっていることもあります。ツイッターで検索をかけてみると、他の収集家との所持品交換や交流することを目的に終日会場にいることを宣言されている方もおり、こういうのは確かに切手にはないなぁと感じます。
どうしても切手イベントと比較してしまうのですが、別にどちらが優れているとかそういう主張をしたいわけではなく、それぞれに歴史があり、イベントの成り立ちの経緯があるので、それは比較できることではないでしょう。ただし切手イベントが見習うべきと思ったことが一つだけあります。それは安易な企画による集客を徹底的に排除しているという点です。これは、まあこれ以上書くのはやめておきます。
さて結局、コインは買わなかったのですが何枚か紙幣を買いました。切手収集家としてはやはり紙モノが気になりますからね。ビアフラとかソマリランドとか沿ドニエストル共和国とか、このあたりのチョイスは当ウェブログの読者であれば別段驚くことはないでしょう。一応補足しておきますと、ソマリランドはイギリス植民地時代はともかく、1991年の独立宣言以降は切手を発行していません。そもそも郵便制度自体がないそうです。しかし貨幣だけはどこの国にもありますからね。