韓国の人気アイドルグループBTS（防弾少年団）が13日にデビュー10周年を迎えることを記念する切手が韓国郵政より記念日の13日に発行されます。しかし、12日にはすでに一部の通販予約者の手元に届いていました。今回は韓国国内だけでなく国外からの通販も受け付け、国外向けの通販は早め早めに発送作業を開始していたようで、最初期の注文分は12日のうちに日本に届いたからです。仕事が早い！
今回は5月22日に韓国国内向けの通販が開始され、インターネットの先行販売では用意した切手シート12万セットが約3時間で売り切れたそうです。さすがの人気で、国外向けはそれよりもずっと余裕で注文が可能でした。
さて、中のケースを開けると左側には10枚切手シート、右側には切手帳が収められています。10枚シートにはBTSがリリースしたアルバムのジャケットが切手になっています。とはいえ既に20種類以上のアルバムがあるため、その中から選んでの10種です。またこれらの切手は切手帳にも収められています。
今回のこのBTS切手がすごいと思ったのは、これがもし日本なら間違いなくフレーム切手にとどまっていたであろうという点、そして国外への通販はしなかっただろうなという点です。特に韓国では普段から新しい大統領が就任すると記念切手を出すなど、生きている人を切手にすることにそこまで抵抗がありません。もし日本であればおそらく正刷切手にはできなかったでしょう。
売価は1セットが15.06USドルで、日本への送料が15.11ドルなので、切手セットと送料はほぼ同額です。1セット購入だと送料が割高に感じるところですが、国外向けは一人あたり2セットまで購入可能なので（送料は1セットのときと同じ）、ついつい2セット買いたくなるように仕向けてみたり、また今回は特設の通販サイトを設けており、ID登録もできますがFacebookかGoogleアカウントからログインすることも可能です。通常の韓国郵政の切手通販サイトの使い勝手の悪さ（というか注文ができない）ことを考えるとものすごく力を入れて通販システムを作っています。
発送作業にもかなりの事前準備を重ねたようで、到着した商品の状態にはほぼ不備が見当たりません。それどころか本来の発売日の1日前にはもう日本に配達されるくらい早め早めに郵送作業を進めていたことがわかります。郵送追跡記録によれば6月9日お昼すぎに差し出し、同日中に韓国の国際交換局を出発、11日夕方に東京国際郵便局に飛び込んできました。そして翌12日の夕方には配達完了です。まあ日本の場合は地理的に近いという事情もあるのでしょう、結果として発行日より前に切手が届くという珍事となりました。
日本が真似する必要はありませんが、せめてこれくらい熱意を持って世界を相手に自国の切手を宣伝・販売する気概があってもいいんじゃないですかね。まあアメリカなども国外への切手通販はもうやっていないようですけど。