東京ワンフレ2023の傾向と対策

17日まで開催されていた切手展『東京ワンフレームチャンピオンシップ2023』の人気投票結果が発表され、私の出品した『切手になった日本人 21世紀版』は総合で10位、会場投票では2位でした。ありがたいことです。

会場での人気投票トップ7に私を含むフレームIDの1~5が全て入っているのは、来場者の特徴をよく表しています。猫、マナティ、二宮金次郎、カエル、そして私の日本人と、一般的にわかりやすいテーマと言えるのではないでしょうか。もちろん入口に近く配置されたというのも要因の一つではあったでしょう。その上で私としては今回、2つの読み違いがありました。

  1. 親子連れのお子様は動物に行きやすい
  2. 外国人来場者が思っていたより多い

郵政博物館には親子連れが多く来場されており、お子様はどうしても動物ネタに行ってしまうのです。初日に様子を見に行ったところ、親御さんがお子さんに「ほら、猫ちゃんがいるよ!」と呼びかける光景も目にしました。そして日本人ネタはやはり日本人にしかウケず、外国人来場者の票を得にくいような気がしました。あくまで私が初日に様子を見ていた感想です。

もちろん動物がテーマの作品が投票上位だったのは、作品そのものが優れているからです。しかし『ウナギナイト2023』会場に行くために郵政博物館を後にした私の頭の中は「やはり動物ネタか…」という思いで頭が一杯で、来年は柴犬だな…と思いながら歩いて会場に向かったのでした。というか、ウナギナイトからの二次会にてこういう分析を熱く語ってしまって申し訳なかったです。

それにしても今回の私の作品、会場の投票では2位でしたがネット投票ではトップ20にも入りませんでした。ネット投票の権利はスタンぺディア日本版会員のみが有していたため、つまりは郵趣家による投票ということになります。フレームID:1~5のうち猫、マナティ、二宮金次郎、カエルが上位20位に入っていることを考えると、今回の私の作品は郵趣の本流からの支持を得にくい、本当に美術界でいうクリスチャン・リース・ラッセンの絵のようなものだという現状を改めて認識しました。それが悪いとか不当だと言っているのではなく、むしろそのような立ち位置を目指していたので、狙い通りの結果ではあります。

…という分析も可能なのでしょうが、まあそこまで肩肘張ることなく作品を出せるのが今回の東京ワンフレームチャンピオンシップの良さだと思っているので、まあ次回出品することになれば、また皆様にお楽しみいただける作品を作ろうかと思います。そんなこと言ってテーマが柴犬だったら大笑いですね。