2回連続で与党が議席ほぼ独占のカンボジア

カンボジアで7月23日に執行された国民議会総選挙では野党第1党のキャンドルライト党が排除され、フン・セン首相率いるカンボジア人民党(CPP)が125議席中120議席を獲得する大勝。王党派の野党・フンシンペックが残りの5議席を獲得しましましたが、これは前回の2018年の総選挙時にCPPが125議席を独占し欧米から批判を受けたことによる配慮とされています。当然のことながらこんな小手先の措置で納得する訳はなく、アメリカは選挙当日に自由でも公正でもない選挙だったと批判しています。

そんな批判はどこ吹く風、8月7日にフン・セン首相は自分の長男で3年前に後継者指名していたフン・マネットを正式に次期首相に指名し、ノロドム・シハモニ国王もこれを承認しました。議会選挙で首相の与党が勝ったのに首相が交代するというのも、考えてみればおかしな話です。

これはカンボジアが2010年7月11日に発行した、アメリカとの国交樹立60周年を祝う切手です。この頃は既に総選挙の公正性が疑われていましたが、それでも野党が複数参加できていただけまだマシだったのかもしれません。

カンボジアは一時期、おそらくは切手代理発行エージェントと組んで年間100種類以上の切手を発行したこともありましたが、21世紀に入ってからは減っています。そしてこのウェブログでカンボジアの切手を取り上げたのは今回が初のようです。