新聞全面広告『ひとと地球を幸せにするごあいさつ』

5日付の読売新聞朝刊16面に日本郵便の全面広告が掲載されていました。最近は著名人による手紙シリーズが続いていましたが、

今回は日本郵便による環境負荷軽減への取り組みを宣伝するもので、年賀はがきの宣伝も兼ねています。

年賀状は人と地球を幸せにする挨拶なんだそうです。ハナから大きく出ましたね。

その次の見出しは『森林の保全と持続可能な社会の実現のために』。確かにハガキ自体が紙なので森林資源に負荷がかかってのは誰でもわかります。そこで官製はがきの原料となる木材がきちんと管理されたものであることを示す森林認証制度(FSC)を取得していることをアピールしています。

日本郵便には官製はがきの環境負荷軽減をアピールしてきた中で苦い経験があります。2008年1月、複数の製紙会社による古紙パルプ配合率の偽装問題が発覚し、それまで『再生紙はがき』として販売されていた官製はがきには古紙配合率40%の紙を使用していたはずだったものが実際には遥かに低い比率だったことが判明したため、『再生紙はがき』『再生紙』という表記の削除に追い込まれたのです。これはあくまで製紙会社が偽装したものであり、日本郵便は被害者です。

年賀はがきには2021年末発売の2022年用からFSC認証が加わっており、今年11月の発売で3シーズン目です。重要な取り組みではあるのですが年賀はがきの販売量そのものがダダ下がりなので、知る人ぞ知るFSC認証マークとなってしまっている現状があります。なのでこうやってたまには全国紙でアピールしようということですね。

環境負荷だけでなく、年賀はがきや切手の寄附金によって地域・社会の問題解決にも貢献していることも言及されています。これもねえ、世間になかなか伝わらない取り組みだと思います。宝くじ協会による交通安全の横断幕みたいなのがあると世間的にも浸透するんでしょうけど、まあアピールばかり考えてもしょうがないのですが、全く行わないのも考えものです。

最下部には日本郵政が行っている取り組みがズラッと並んでいます。

しかし今回の広告、X(旧ツイッター)では全く話題になっていないですね。まあXにいる方々はニュースの情報源として紙媒体が主体ではないということなのか、はたまた広告そのものがわざわざ言及されるようなものではないのか。まあ、今回が初めてではないですからね。