『フィラテリーハンドブック ver 0.8』

無料世界切手カタログ・スタンぺディア株式会社より『フィラテリーハンドブック ver 0.8 2024』が発刊されました。21世紀の約4分の1が過ぎて、ようやく今世紀の実情が反映された切手収集の入門書が発刊されたことになります。

ver 0.8とされている通り、今後もブラッシュアップを重ねていく性格の本なのであくまで現時点での感想ということになりますが、切手収集家というのは何が面白くて集めているのか、実際のところやはりお金はかけなくてはいけないものなのか、という説明がページ数を割いて書かれているのは非常に良いと感じています。今の時代はぼやかして書いても読者は理解してくれず、そのものをズバリと書かないと伝わらないのです。

掲載されている切手の評価額は取引相場価格を参考にしているとのことで、これもいいですね。そもそも全ての切手カタログの評価額が同じである必要はないはずで、自分が使いやすいと感じた評価額を使っているカタログを使えばいいだけの話です。まあ、あんまり評価額が安くなってしまうと、「カタログ価の半値!」とかいう煽り文句が店頭で使えなくなる切手商は困るでしょうが。

それにしても、こういう切手収集の入門書が新しく出るのは本当に珍しいことで、それだけ新規に書くのが難しいということでもあります。しかし新規の収集家を獲得するためにはどうしても必要なもので、まあ内容が伝われば書籍でなくても、ブログでも動画でもいいのでしょうが、本当はもっと早くこういう本を出さなくてはいけない組織(注:個人ではない)があったんじゃないかと思います。会費を釣り上げてばかりで、お門違いのことばかりを主張しているから切手収集家が減る一方なのです。

閑話休題。兎にも角にもこうした新しい切手収集の入門書が登場しました。そのことに敬意を表したいと思います。

切手収集初心者本「フィラテリーハンドブック ver 0.8 2024年版」の発行について
(Stampedia founder’s blog、2023/12/14)
https://stampedia.blog.fc2.com/blog-entry-1415.html