前回、今年(2024年)末までの中華人民共和国の切手発行一覧を計画分も含めてご紹介しましたが、個人的に注目していたのが一昨年(2022年)11月30日に亡くなられた江沢民元国家主席の追悼切手が出るか否かという点です。
中国の最高指導者はこれまで、逝去1周忌の切手が出たり出なかったりしています。とは言っても建国以来、最高指導者というのは代理を含めても6人しかおらず、しかも江沢民以前に亡くなったのはそのうちの3人(毛沢東、華国鋒、鄧小平)だけなので、実例が少ないと言えば少ないのですが…。鄧小平の場合は生前、熱心に取り組んだ香港返還が亡くなった直後に実現したこともあり、1周忌より前に切手に登場する機会がありました。
さて中国以外では既に江沢民追悼の切手は発行されています。これはジブチ名義で2023年3月3日付で発行された江沢民追悼切手です。
いずれは中国でも江沢民を偲ぶ切手が出るのだろうとは思いますが、改革開放路線を軌道に乗せ経済成長を実現した江沢民とは異なり、現在の習近平国家主席は改革開放には消極的ともされており、追悼切手が死去から2年経った今年も発行される予定がないのはそういう事情もあるのでしょうか。