5月16日は、1961年に大韓民国において朴正煕少将らが軍事クーデターを起こした日です。実はその1年前に李承晩政権が四月革命で倒されたばかりだったのですが、政治的混乱は収まらず、経済はパッとせず北朝鮮に先行を許し、国内では北朝鮮シンパの共産主義者による南北融和が唱えられ、軍内部でも進級が進まないなど様々な方面で不安と不満が溜まっていました。そんな状況に危機感を覚えた軍の一部がクーデターを決行し張勉政権は崩壊、朴正煕少将が軍事政権のトップとして実権を握りました。
これは1979年6月29日に韓国より発行された、アメリカ合衆国のジミー・カーター大統領が韓国を訪問した記念の切手です。日本で初めて開催された先進国首脳会議(G7サミット)に出席したカーター大統領が続いて韓国を3日間訪問し、大統領となっていた朴正煕と首脳会談を行いました。
この、いわゆる5.16軍事クーデターから63年。朴正煕は切手発行から4カ月後の1979年10月26日に側近で大韓民国中央情報部(KCIA)部長の金載圭によって射殺されました。カーターは現在も健在ですがすでに99歳と高齢で、先日にはカーターの孫が元大統領の生涯が終わりに近づいているようだと講演で明かしています。また一歩、20世紀は遠くなるのでしょうか。