第2回日朝首脳会談から20年

小泉純一郎総理と北朝鮮の金正日総書記が平壌で2回目の首脳会談を行ってから、22日で20年となりました。2002年の首脳会談では北朝鮮側が日本人の拉致を認め5人が帰国、この2004年の首脳会談で拉致被害者の家族も日本に帰国しました。

これは北朝鮮より2004年8月25日に発行された第2回日朝首脳会談の記念切手です。切手は中央の写真部分だけです。

それから20年。日朝首脳会談は途絶え、日本人拉致事件は未だ解決の糸口すら見つかっていないように見えます。そして2006年には北朝鮮が核実験を強行し、国連安保理は制裁を決議。日本は2009年6月より北朝鮮との輸出入を全面的に禁止し、これ以降の北朝鮮発行の切手は日本に輸入することが違法となりました。数年前に日本で有名なとある月刊の郵趣雑誌が、第三国を経由しての輸入なので問題ないという触れ込みで最近の北朝鮮切手を誌上販売していましたが、もちろん第三国経由でも違法です。あの出版社には法務部がないのでしょうか。

閑話休題。2011年12月に金正日が死亡して三男の金正恩が後を継ぎましたが状況は変わらず。そういえば先日、韓国の文在寅前大統領が出版した回顧録によると、金正恩が経済制裁について正直に言ってキツイし、制裁のせいで経済を発展させられないと発言していたそうです。だったらさっさと核開発もミサイル開発もやめて日韓の拉致被害者を返せと言いたいところなのですが、北朝鮮側がマトモに交渉する気がないので解決などするわけがありません。

こうしている間にも拉致被害者の家族は次々に鬼籍に入られています。日本もそろそろ、話し合う気のない相手を無理やり交渉のテーブルに着かせる外交テクニックというのを考えたほうがいいかもしれません。

「制裁、正直きつい」「核を使うつもりはない」 金正恩氏が吐露
(毎日新聞、2024/5/19)
https://mainichi.jp/articles/20240519/k00/00m/030/010000c