トルコによるキプロス軍事侵攻から50年

キプロスのギリシャ系住民がギリシャへの併合を狙ってクーデターを起こし、これに対してトルコ軍がトルコ系住民の保護を名目にキプロスに軍事侵攻したのが1974年7月20日。それから50年が経過し、今日に至るまでキプロスは北側のトルコ系と南側のギリシャ系に分断されています。南北キプロスでは20日にそれぞれ式典が行われ、ギリシャ系の南側は連邦制による再統合を訴える一方、北キプロスの後ろ盾となっているトルコのエルドアン大統領ははこれに強く反対し、南北2国家の併存を訴えました。

One part of Cyprus mourns, the other rejoices 50 years after split
(ロイター、2024/7/21)
https://www.reuters.com/world/europe/one-part-mourns-another-celebrates-cyprus-marks-50-years-since-split-2024-07-20/

南北に分断されているキプロスですが、国際的にキプロス島を代表する国家として承認されているのは南側のキプロス共和国。北側は北キプロス・トルコ共和国として一方的に独立を宣言していますが、トルコしか承認していませんし、もちろん万国郵便連合(UPU)にも加盟できていません。そんな状況なので、北キプロスは独自の切手を発行してはいますが国内でしか通用せず、国際郵便は全てトルコを経由しています。

しかしそんな北キプロスも1995年11月7日に国際連合創立50周年の切手を発行しています。もちろん加盟していないから発行してはダメということはありません。ちなみに国連も連邦制による南北再統合を目指してはいますが、先ほども述べたようにトルコはこれに反対しています。