今年(2024年)10月1日に郵便料金値上げに際しては皆様色々な自主企画を行ったことと思います。私は当初、特に何かをするつもりはなかったのですが、そのうち郵頼するにも値段が上がるなあと思い始め、ならば風景印を設置している全て簡易郵便局に郵頼すてみよう、という企画を思いつきました。
とはいえ、簡易郵便局は開局時期が限定されている場合があるほか、特に石川県では年初の大地震の影響で閉鎖している局も多く、また一時閉鎖している局もあるため、全部を集めることはできません。あくまで入手可能なものだけです。
そんな中、入手したうちの一つに、この石川県にある堀松簡易郵便局による風景印があります。日本郵便のサイトによると、同県志賀町の無形民俗文化財である『堀松綱引き祭』が描かれています。
この風景印には解説書も一緒に付いて返ってきたのですが、そこにはなかなか苦しい事情が書かれています。それによれば堀松綱引き祭は2020年に始まる新型コロナ禍により中止を余儀なくされ、2024年年初の能登半島地震によって堀松地区は壊滅状態となり住民の半分が住む場所を失うという被害を被りました。なので現状、堀松綱引き祭は開催する目処が全く立っていない状況です。
この風景印自体が使用を開始ししたのが既に新型コロナ禍に突入していた2020年6月15日のことなので、使用を開始してから題材の堀松綱引き祭が開催できていないという皮肉な状況となっています。風景印に採用されたもののその後本物がなくなってしまい、風景印の中にのみ描かれているというケースは他にも例がありますが、これもその仲間入りを果たしてしまっています。最後は自然災害なので、致し方ないとも言えるかもしれませんが……。
風景印-堀松簡易郵便局
https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/fuke/detail.php?id=1241