ボストーク日本切手アルバム、31巻に到達

日本郵趣出版の月刊スタンプマガジン3月号が届けられたので読んでいたのですが、ふと裏表紙を見ると、

おなじみ郵趣サービス社によるボストーク日本切手アルバムの広告が載っていました。しかし、改めて驚いたのが現在の巻数です。2024年用でとうとう第31巻に到達してしまったのですね。

私が切手というものを集め始めた小学生時代、当時は1980年代後半でしたが、ちょうど第5巻にあたる頃でした。それまでは戦後の部分は1巻で十数年分の切手を収めることができたわけですが、第5巻は5年分となりました。言うまでもなく、1989年にふるさと切手が発行を開始し、しかも単片だけではなくゆうペーンまで加わったことで、1年分の切手を収めるのに要するリーフの数が膨大になったのが原因です。とはいえ当時からゆうペーン部分のリーフを除いて購入することもできた記憶がありますが、このあたりから雲行きが怪しくなっていきます。

第6~7巻は3年分のみとなり、第8巻以降は1~2年分となる状況が常態化します。複数年分が収まるのは第14巻が最後となり、以降は毎年1巻というペースになっています。これも言うまでもなく、切手の発行件数が増えた上に、10枚シートが普通となり収めるべき切手のサイズそのものが巨大化したのが原因です。レターサイズのリーフに切手シートや連刷を収めなければならないため、近年ではリーフの余白部分がものすごく広くなってしまいがちです。要するに無駄が多いのです。その結果、スッカスカなリーフが増え、ページ数ばかりが多くなっていきました。

1年分ごとに追加リーフを販売していることによる弊害もあります。もし複数年分のリーフをまとめて作っていたならば、もう少し効率的に切手を配置し、枚数を抑えることもできたと思います。かといって、基本的に編年式のアルバムである以上は調整にも限界はあります。ボストーク図入りアルバムに整理する側としては過去の発行分を早く整理したいでしょうから、もう1年に1回のリーフ発売のペースも崩せないのでしょう。アオヤマスタンプのウェブログを見ている限りでは、毎年必ず購入している収集家はまだまだいらっしゃるようです。

このような事態は発売を開始した当初は想定していなかったのではないかと思います。私の小学生の頃の話に戻すと、このまま巻数が増え続けたら商品番号どうなるのかな~などと呑気なことを考えていました。事態はかようなこととなり、第15巻以降は『1310+巻数番号』という商品番号のルールを維持できなくなり、第23巻以降は泥沼にハマっています。そして、23巻から明らかに値段が上がりました。

ここ1~2年の日本切手はピーク時ほどの発行件数はなく、減少傾向にあるとはいえ、やはり1巻に2年分はちょっと厳しそうです。このままの状況が続けば20年後には第50巻に、70年後には第100巻に到達します。まあ現実問題、そうなる前に郵便の電子化が進んで切手そのものが発行されなくなるか、郵趣サービス社が現物の販売を諦め印刷用データのみの提供に移行するか、収集家激減により自然に販売終了となるか、そういう可能性のほうが高そうですが。

図入りリーフはねえ、必要な切手だけ選択すればあとは自動的に配置して印刷可能なPDFデータが出てくる、みたいな仕組みに移行すると思うのですけどね。