ビジネスもゆうパック

21日付の読売新聞朝刊5面に日本郵便の全面広告が出稿されていました。中身は、日本郵便が法人向けのゆうパックの利用を促進する取り組みである『ビジネスもゆうパック』のアピールです。

宅配便(トラック)の取扱個数は、令和5年度実績でヤマト運輸が全体の46.7%でダントツの1位です(日本郵便は佐川急便の後塵を拝し第3位の20.5%)。ヤマト運輸にはダブルスコアを付けられていますが、なんとか挽回したい意図があるのでしょう。最近はヤマト運輸に対するネガティブな報道も行われており、今が好機だと思ったのかもしれません。

令和5年度 宅配便・メール便取扱実績について
(国土交通省、2024/8/23)
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000310.html

この広告や日本郵便のサイトを見ると、配達に要する時間の速さや、料金の安さをアピールしているわけではないことがわかります(配送方法の最適化は結果として料金の節約につながるかもしれませんが)。これは日本最大の牛丼屋と同じで、『うまい』を『早い』『安い』より優先度を上げているということです(昔は『早い・安い・うまい』の順だった)。過度な安売り競争は業界全体がジリ貧になるだけなので、正しいといえば正しいのかもしれません。現実問題として各種コスト増加に見合った料金値上げを避けることも不可能です。圧倒的王者であるヤマト運輸に品質アピールの日本郵便がどこまで食い込めるのか、あるいは跳ね返されるのか? 今後のシェア変動があるのか注目しています。

ビジネスもゆうパック
https://yu-pack.jp/business/