16日に日本郵便がニュースリリースにて発表して以来、郵趣の世界で話題となっているのが、4月2日に発行された特殊切手『花の彩りシリーズ』第4集の販売一時休止です。
特殊切手「花の彩りシリーズ第4集(110円)」の販売一時停止
(日本郵便ニュースリリース、2025/5/16)
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2025/00_honsha/0516_01.html
既にニュースリリースをお読みになられた方も多いでしょうが改めて記述すると、日本郵便が4月2日に発行した特殊切手『花の彩りシリーズ』第4集の110円切手シートに重大な瑕疵品が発見されたため、19日より販売を一時休止するというものです。その瑕疵とは、シール式切手の接着剤がついているのが切手部分ではなく、台紙部分であるという俄には信じがたい内容です。手元に切手にもし瑕疵品があれば最寄りの郵便局で交換してもらえることもあわせて案内されています。
この瑕疵のおそらく厄介なところは、外見だけではわからず、実際に切手を剥がしてみないと瑕疵品なのかがわからないという点です。もし単に表裏を間違えて印刷してしまったのであれば光沢のあるなし等で検品段階ですぐに気がつくでしょうし、なにより今回のニュースリリースでも見分け方として記載されているでしょう。しかし、それがないということは、単に切手の印刷面を間違えてしまったということではなく、切手の接着剤とそれを受ける剥離加工(シリコーンか何かでしょう)を、それぞれ逆に施してしまったということになります。
しかし何度も書きますが、個人的にはこれは俄には信じがたい事態です。そんなこと、どうやったら発生するの?
今回の切手を製造したのはPhilaposteなので、製造会社としての品質に疑いはありません。今回、実際の瑕疵品を発見したという報告はSNS上でも今のところ見かけてはいないため、その数は非常に少ないのでしょう。そんな大量に発生するようなやらかしではないと思いますし、何よりある程度存在しているのであれば発売から公表まで1カ月半もかからないと思います。
推測を重ねるしかないですが、恐らく日本郵便でも実際の瑕疵品を確認したのでしょうし、Philaposte側も発生原因はある程度特定できていると思われます。でなければ、対象を110円切手シートには限定しないでしょう。
それにしてもこの切手の発売時にも書いたのですが、今回は『おもてなしの花シリーズ』から考えてもTOPPAN製ではなく久々のPhilaposte製でした。久々にこのシリーズを担当してこれでは、Philaposteも運が悪いとしか言いようがありません。もちろんPhilaposteが製造している日本切手はこれだけではありません。この一件で日本の郵趣家内におけるPhilaposteの評判が必要以上に悪くならないことを願っています。
私の手元にも発売当日に買った該当の切手がありますがさすがに確認する気にはなりません。数が非常に少ないという仮定に立てば私の切手が瑕疵品である確率はほぼゼロでしょうし、疑い出すとキリがありません。そもそも長期保存するつもりの切手をめくりたくはありませんわね。まあしかし、皆様のお手元にある切手は、もしかしたら極少数しか存在しないエラー品かもしれないので確認してみるのも一興かもしれません…ああ、最近の日本切手は買われていない! それは失礼しました。