郵趣界の正確な現状把握こそが重要なのだ、愚か者!

先日、スタンペディア創始者である吉田さんのブログにて、当ブログの記事『広く浅く買われている昨今の日本切手』をご紹介いただきました。私がヒマに任せて(いや別にヒマじゃないんですけど)書いた拙い文章ではありますが、ご紹介いただき光栄です。10日に吉田さんとお会いしたときに紹介したことを直接言われて驚いたわけですが。そういえば紹介いただいたのは2回目かな…。

中身については私が常々思っていることをそのまま書いただけです。今の切手がどんな立ち位置にあるのだろうか?ということを常日頃から探っているわけです。そのために今年から、京橋郵便局の初日印押印会場にも赴いて、新切手発売の空気に触れるようにするなど、色々と取り組みを増やしています。ここ2年くらいは行くのをやめていたのですが。

なぜ現在における切手の立ち位置を探るようになったのか。理由は2つあります。それは現状認識がしっかりしていないと、①現時点で存在する問題を解決する方策が見えない、そして、②将来の予測もできない…ということを遅ればせながら自覚したからです。兎にも角にも、まずは現実を正確に認識することが最重要なのです。ちなみにこの記事のタイトルは、1992年米大統領選挙時のクリントン陣営のスローガン”It’s the economy, stupid”(日本語訳:経済こそが重要なのだ、愚か者)をもじったものです。もちろん私自身への戒めです。

まずは①について。例えば私にとって「切手の乱発が行われたから切手収集をする人が減った」というのは正確な事実ではありません。しかしこの論に安易に乗っかってしまっている人のなんと多いことか!こういう人たちと話をしたところで話が噛み合うわけがないし、収集家の数を増やす…否、せめて維持するための有効な解決策が出てくるわけもない。時間の無駄なんですよね。そんな辛気臭い話したくないよ、だから収集家の数が増えないってことをわかってない。

そんな無駄な話に時間を費やすくらいだったら、私は好きな切手を買いに行ったり、面白そうな切手を見つけてブログやツイッターで紹介します。微力ながら、そのほうがよっぽど郵趣業界を盛り上がると思いませんか?

どうも日本人は…と一緒くたにするのは本当は良くないことなのですが、楽観的であるより深刻に悩むほうが賢く見られる傾向があるようです。それに、悲観論に乗っかるほうが楽なんでしょうね。しかし、世の中を先に進めるのは基本的に希望を見出している人だと思っています。危機感がまるっきりないのは、それはそれで問題ですけどね。

②については次号、これを考えるきっかけになった書籍をご紹介しましょう。