世界中の郵政当局とお近づきになろう

切手を集める上で考えなければいけないことの中の一つに、いかに安く手に入れるかということがあります。最近の切手であれば、発行された事自体は日本郵趣協会の『世界新切手ニューズ』を見れば、おおよそはわかります(国によってはタイムラグがひどいですが)。しかし、そこからどうやって手に入れるかが問題です。

少しでも安く手に入れたいなら、基本的にはその国の郵便局で直接買うのが一番なのです。外国人の収集家向けに額面で切手を販売している国はいくつもありますが、そうでない国もまだまだあります。じつはわれらが日本郵便もそうです。日本郵便は通信販売を行ってはいるのですが、国内の住所にしか商品を発送してくれません。こういう面で日本はまだまだ後進国です。

外国に目を転じれば自国の郵政サイトで海外向けに通販してくれる国は多くあります。WOPA+という、欧州を中心とした複数の国の額面販売をまとめて扱ってくれているサイトも存在します。アメリカ郵便公社はebayにて額面販売を行っていますが、こちらはシート単位となります。また切手代理発行エージェントはサイトで切手販売を行うケースが多く、額面販売かどうかはわかりませんが、少なくともそこが最安値であることは間違いありません。ただし後日、より安く売られることもあります。以前このウェブログで紹介したこともありましたが、南西アフリカのナミビアもインターネットを通じて世界中に切手を販売しています。こういう取り組みに経済的な先進国、発展途上国の区別は関係ありません。要は、郵政当局がいかに外国の収集家を重視しているか、していないか、なのです。

そういう取扱をしていない国の切手は切手商を通じて買うのが一番手っ取り早いのは間違いありません。額面の2~3倍で売られていることがほとんどですが、こうした国から切手を買う場合、通販の手間や郵便事故のリスク、それに(これはどこの国もそうですが)送料の高さを考慮に入れる必要があります。それを考えれば、決して高い値段ではありません。切手商もそれなりのリスクを取って入荷しているので、そのコストが価格に跳ね返るのはやむを得ないことでしょう。

とはいえ、それでも海外郵政から直接買いたいと思う欲求は非合理的なものとは言い切れません。なぜなら海外郵政に一度注文すれば、切手の他にパンフレットなどを同封してくれたり、後日送ってくれたりするからです。そういう海外郵政のドキュメントの需要はあると思っています。単純に普段やり取りすることのない国から郵便物が来ること自体がワクワクするという方もいらっしゃるでしょう。

ということで最近、独自ルートを構築するべく色々と取り組んでいる最中です。コンタクトを取ろうとしても時間がかかったり、返答がなかったりと、なかなかに大変で、仮にコンタクトが取れたとしても、送金をどうするかなどといった問題もあるのですが…。もちろんこうした取り組みをされている方々は多くいらっしゃると思います。日本からの通販が増えればその国の郵政当局も日本に対して好意を抱いてくれるかもしれません、なんとか世界の中で存在感をアピールしたいところですね。