中国の産児制限緩和を予告?

今年2019年の1月5日に中国で発行された年賀切手です。日本郵趣協会の中国切手頒布会で先日やっと届けられました。実はこの切手、昨年の8月にちょっとした話題になりました。それは2枚目の切手が、豚の5匹家族だったからです。

中国郵政がこの意匠を発表したのが2018年8月6日。2019年の干支が豚(日本ではイノシシ)であることにちなんで豚が年賀切手に描かれるのはいいとして、2枚目が親2匹に子供3匹という家族であったため衝撃が走りました。なぜなら中国は長年、産児制限をかけてきたからです。『一人っ子政策』という言葉は中国の人口抑制計画を象徴する言葉として、あまりに有名です。

しかし、このままでは急激な少子高齢化社会を迎えるという危機感から、近年はこの産児制限が緩和されつつあります。このため、この切手の意匠が発表された当時、子供を3人まで認める前兆か?という憶測が流れました。それは、郵便切手がなお国家の意思を示すメディアとして認識されているということを改めて知らしめる出来事でした。

なお前回の豚年だった2007年の年賀切手は1匹の親豚に5匹の子豚という意匠だったため、今回のこの切手をもって産児制限のさらなる緩和を行うという、中国政府からのメッセージとするのは弱い、という意見もありました。