ボストークバインダー再考

コレクションをやっていて、一番の問題は置き場所です。自宅の広さはそうそう変えられません。貸倉庫を借りたり、最近ではクラウド収納という便利なものもあり私も使用していますが、しかし根本的な解決にはなりません。やはりコレクションの『カサ』そのものを減らす必要があります。

日本の切手イベントにてアキュムレーションを購入し続けているとボストークアルバムが大量に自宅に増殖することになります。アメリカのホワイトエースアルバムを魚木五夫先生が日本に持ち込み、水原明窗JPS初代理事長が創設した日本郵趣協会が国内製造を行ったのがボストークアルバムです。以来60年弱、日本国内のコレクションはこのレターサイズのリーフでほぼ統一され、アルバムリーフやバインダーの入れ替えが容易に可能になるなど、日本の収集家は途方もない恩恵を享受してきました。これは、魚木先生と水原JPS理事長の優れた先見の明がなせる業でしょう。

あるときふと思ったのです。

「バインダーって重いし、かさばるなぁ…」

そして次に気がついたのです。

「ボストークアルバムリーフの縦の長さってB5サイズの縦とだいたい同じじゃね?」

実際にはB5サイズの縦は257mm、レターサイズの縦は279mmなので、アルバムリーフのほうが2センチほど長いのですが、しかし例えばB5サイズの書類を整理する箱はB5サイズより余裕を持って作っているでしょうから、もしかしたらギリギリ入るかもしれません。

「バインダー取っ払ってリーフだけB5サイズ用の整理ボックスに突っ込めばいいんじゃね?」

ところが文房具屋の店頭には意外とB5サイズ書類用の整理ボックスがないのです。A4サイズのみ。そこでAmazonでコクヨのファイルボックスを注文することにしました。注文合計額が2,000円以上にならないと買えない?まあ、現状でボストークアルバム100冊以上あるから、たくさんある分には問題ないよ。ぽちっとな。

翌日届けられたB5サイズの整理ボックスの実物を確認した結果、アルバムリーフの上下を5mmほど切れば十分に入ると判明したので、リーフ上部をはさみでチョキチョキ切って入れてみたのです。

うん、これでいいじゃん。この箱を立てて保管すれば今までとあまり変わらないじゃん。

もちろんリーフの上下の長さを調整するのは手間ですし、バインダーがないと気軽にリーフを眺めるといったことはできなくなりますが、しかし容量、重量ともに約半分になりました。これは収納幅が10cm弱ですが、これにアルバムリーフが軽く200枚は入ります。実際にはアルバムリーフの厚さにも左右されますが、保護ラップを取っ払えば250枚前後は入ります。

「つまり今までの収容場所に倍は入るわけだな!」

まあ長期的な影響を見る必要はありますが、コンパクトな収納になるほか、思ったより見た目がよく、家族の理解を得るためにもこういう工夫も必要かもしれません。そういえばA4サイズのボックスにリーフを突っ込んでるのは、切手商の店頭でたまに見かけますね。これらを売るときには、このまま売ってもいいでしょう。どうせ切手リーフなんてどんどん劣化していくんだから。まあ、もちろんリーフの上下を切れないケースもあるので、そのためにある程度バインダーを残す必要はありますが。