先日、イタリアのBITSTAMPS社が新たに『BITSTAMPS』というデジタル切手のサービスを始めたことをご紹介いたしました。今年の5月に開始したこのサービス、要は切手に似せた画像を集めるというもので、画像データがブロックチェーンの上に乗っているので、他のユーザーに移動はできてもコピーはできませんよ(つまり通常の物理的な切手と同じ感覚でコレクションできますよ)ということでした。
その後も動きをなんとなく追いかけてはいるのですが、個人的にはターゲットをどこに想定しているのかが興味のあるところで、ランボルギーニの切手シリーズを出すと発表したときには、ああ一般層に訴えかけているのかなと思ったりしたのですが、このたびこんなのが出ました。
クラシック切手収集家なら存在を知っているであろう、スウェーデンが1855年に発行した3シリング・バンコ切手の色違い…をモチーフにしたものですね。トリビュート切手を自称しています。本来は青色のはずが黄色で発行してしまったというエラー切手で、現在では世界で1枚しか確認されていません。なので売りに出されるととんでもない値が付きます。ときの世界最大級の切手コレクションを作ったフィリップ・フォン・フェラリーの切手アルバムに収まったこともあります。
今日、Treskilling Yellow、3シリング・バンコの黄色と呼ばれるこの切手は収集家であればその存在を知っているでしょうが、一般は知るわけもなく、今回の画像は完全に既存の切手収集家向けの商品なわけですね。どこまで食いつくかが見ものですが、いかがでしょう、たったの4.99ユーロです。ちなみに私は買っていません(BITSTAMPS第1号のペニー・ブラック買ったからもう満足)。