揺れるアルツァフ共和国

アルメニアとアゼルバイジャンの間に、アルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ)の領有権をめぐる紛争が発生しています。アゼルバイジャンはナゴルノ・カラバフを自国の領土と主張していますが実効支配しているのはアルメニア系勢力。ただしアルツァフを国家承認している国はアブハジア、南オセチア、沿ドニエストルと、これまた国際的に広く承認されていない、ロシアを後ろ盾としている自称国家ばかりです(実はアルメニアすら国家承認していません。アルメニアは、アルツァフは自国の領土の一部との認識なのです)。

しかしとにかく国家として一応機能しているのでそこには郵便制度があり、独自の郵便切手も発行されています。もちろん国際郵便には使えず、世界中の切手を採録したカタログには一切掲載されていないので全体像がよくわからない状況です。なのでこの国の切手を買うときには十分注意してください。

これは2011年に発行された独立20周年記念切手です。来年は独立30周年にあたるわけですが、その頃にはどうなっているのでしょうか…。

ちなみにこの切手、正確には『山岳カラバフ共和国』(Republic of Mountainous Karabakh)と書かれています。