先日トルコ郵政に注文した切手が届けられました。ちょうど円がトルコリラに対して円高だったのでそろそろ買おうと思い注文したのですが、あの時よりさらに円高が進んでいるようです。まぁ何十万円分も買うわけではないので、もはや誤差の範囲ですがね。
その中に買い漏らしていた切手もありました。これはコーカサス(カフカース)のイスラム軍によるバクー入城からの100周年を記念した切手です。今のアゼルバイジャンにつながるアゼルバイジャン民主共和国の軍隊が西都ギャンジャから今の首都バクーに侵攻した1918年から100周年を迎えたという切手です。その侵攻にはオスマン帝国のサポートもあり、トルコはオスマン帝国の後継を自称していますので(まあ末裔の一部には違いない)、そこでこのような切手を2018年に出しています。切手左側に描かれている国旗は、現在のトルコとアゼルバイジャンではなく、当時のオスマン帝国とアゼルバイジャン民主共和国のものでしょう(当時と現在で国旗が似ている)。
ただし、その際にアルメニア系の住民が多数殺されており、これが1915年に始まるアルメニア人虐殺として、トルコとアルメニアの間に今日まで暗い影を落としています。アルメニアはオスマン帝国によるジェノサイド(虐殺)であったと断じ、トルコは殺害があったことは認めているものの計画的なジェノサイドではなかったと否定しています。国際的にはこれはジェノサイドであったとする見方が強く、先日もアメリカのジョー・バイデン大統領がジェノサイド認定したことで話題となりました。いずれこれに乗っかる切手、対抗する切手が出るんじゃないでしょうか。